私は悪魔の飽食を読む前に731の実像を固めておいたほうがいいと思って読んだ。
気持ちの悪さ・・・後味の悪さはなんだろう・・・
ふと思う。この石井軍医たちの周りにいた人たちは戦後医師として生きている。口を封印したまま。石井はアメリカと取引した。それも事実だろう・・・
その善悪の無さ、罪の意識の無さが怖い。何が怖いといっても、その人間の心、良心の呵責より、まず「生きるほう。口を封印もしくは取引して
戦後這い上がるほうをとった」関係者たち・・・・
石井軍医だけでない、途中で出てくる「731にかかわった人々」の心の表裏が怖い。
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731 単行本 – 2005/8/4
青木 冨貴子
(著)
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細菌戦部隊731が遺した黒い系譜は、今も生きている。直筆のノートを発見、解読した著者が、これまで誰も書き得なかった石井四郎の戦後を甦らせる。
- 本の長さ391ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2005/8/4
- ISBN-104103732059
- ISBN-13978-4103732051
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2005/8/4)
- 発売日 : 2005/8/4
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 391ページ
- ISBN-10 : 4103732059
- ISBN-13 : 978-4103732051
- Amazon 売れ筋ランキング: - 300,122位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年9月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
著者青木富貴子は、満州における石井四郎部隊の秘密
の活動を、潤沢な資料と近年迄の関係者からの聞き込み
によって、詳細に記している。
何故、細菌戦を意図した石井部隊の誰もが戦後無罪放免
になったのかを知るための貴重な資料である。
○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
著者青木富貴子は、満州における石井四郎部隊の秘密
の活動を、潤沢な資料と近年迄の関係者からの聞き込み
によって、詳細に記している。
何故、細菌戦を意図した石井部隊の誰もが戦後無罪放免
になったのかを知るための貴重な資料である。
○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
2005年8月30日に日本でレビュー済み
細菌戦部隊731の責任者であった石井四郎。彼はなぜ戦犯にならな
かったのか?そこにはアメリカの思惑があった。発見された石井四郎
直筆のノートや、さまざまな人たちの証言から真相に迫ったノンフィク
ション。
森村誠一さんの「悪魔の飽食」で、初めて731部隊の存在を知った
のはもう20年以上前のことだった。戦争中、ペスト菌を初めとする
さまざまな細菌を用いて人体実験を行なったという事実は衝撃的な
ものだった。その責任者である石井四郎がなぜ責任を問われなかった
のか?そこには、ぜひとも実験結果を手に入れたいというアメリカの
思いがあった。戦後処理の一環として731部隊の調査は行なわれた。
それは戦後の闇の部分であったと思う。貴重な資料や証言から浮かび
上がる日本の戦後。日本人として知っておかなければならないと痛切に
感じた。
かったのか?そこにはアメリカの思惑があった。発見された石井四郎
直筆のノートや、さまざまな人たちの証言から真相に迫ったノンフィク
ション。
森村誠一さんの「悪魔の飽食」で、初めて731部隊の存在を知った
のはもう20年以上前のことだった。戦争中、ペスト菌を初めとする
さまざまな細菌を用いて人体実験を行なったという事実は衝撃的な
ものだった。その責任者である石井四郎がなぜ責任を問われなかった
のか?そこには、ぜひとも実験結果を手に入れたいというアメリカの
思いがあった。戦後処理の一環として731部隊の調査は行なわれた。
それは戦後の闇の部分であったと思う。貴重な資料や証言から浮かび
上がる日本の戦後。日本人として知っておかなければならないと痛切に
感じた。
2005年11月7日に日本でレビュー済み
大陸で行われた極秘の細菌戦研究の恐るべき実態のレポートだ。
アヘンに侵され、人の生命が毛ほどに軽かったであろう中国大陸で
あれば、犯罪者も含め人体実験の被験者を調達するのは左程むづ
かしいことではなかったであろう。どのようにそれが調達された
かまで話は及んでいないが、被験者調達に協力した人間こそ責め
られるべきではないのか。
戦争遂行に協力するのは国民の義務とも言えるが、人を道具に
して自らの利益を図るのはいつの世でも大義はないからだ。
ましてや、自分の手は汚さずにその研究結果を手に入れようと
した米ソ両国にいたっては偽善のきわみと言うべきだろう。
この本が、石井四郎やその部下を糾弾するような、徒に情緒に
流されていないのは、そういう点では救いだった。
現代でも新薬の研究には、言い方は違っても人体実験はつきものだ。
ましてや、戦争のさなか、結果が急がれる研究においておや、という
と、「おまえは弁護するのか」と批判されてしまうのだろうけれど、
現代の飽食の時代に生きて何不自由なく暮らしている我々に、戦争と
いう異常な時代に懸命に生きた人を裁くようなことは慎みたい、と
わたしは思うのだ。
アヘンに侵され、人の生命が毛ほどに軽かったであろう中国大陸で
あれば、犯罪者も含め人体実験の被験者を調達するのは左程むづ
かしいことではなかったであろう。どのようにそれが調達された
かまで話は及んでいないが、被験者調達に協力した人間こそ責め
られるべきではないのか。
戦争遂行に協力するのは国民の義務とも言えるが、人を道具に
して自らの利益を図るのはいつの世でも大義はないからだ。
ましてや、自分の手は汚さずにその研究結果を手に入れようと
した米ソ両国にいたっては偽善のきわみと言うべきだろう。
この本が、石井四郎やその部下を糾弾するような、徒に情緒に
流されていないのは、そういう点では救いだった。
現代でも新薬の研究には、言い方は違っても人体実験はつきものだ。
ましてや、戦争のさなか、結果が急がれる研究においておや、という
と、「おまえは弁護するのか」と批判されてしまうのだろうけれど、
現代の飽食の時代に生きて何不自由なく暮らしている我々に、戦争と
いう異常な時代に懸命に生きた人を裁くようなことは慎みたい、と
わたしは思うのだ。
2020年10月17日に日本でレビュー済み
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これはよくある731の主観的伝聞証拠だけを扱った本で悪魔の飽食と同じレベルのフィクションだと思います。これよりも美馬医師の書いたBCGと人体実験がはるかに具体的な証拠から証明しています。これはイデオロギーや帝国軍を擁護する人も読むべきです。いかに医学会が独断で帝国軍に名誉をけがしているかわかります。
2013年12月31日に日本でレビュー済み
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オウム真理教のサリン事件のように、日本軍は、表向きは「防疫給水」という看板を立てながら、実際は石井四郎軍医のもとで、細菌兵器研究を行い、その効果などを見るために中国人などの捕虜ヲ「特異扱い」として「マルタ」と称して生きたまま人体実験のために扱い、解剖しながら研究し、細菌兵器を作り、実際にも使用している。とんでもない試技を行った軍医は多い。しかし、これは秘密にされ、研究資料はアメリカが持ち帰り、石井軍医らは戦犯を免責された。非常によく調査され書かれている本で、必読の本だといえるでしょう。
なお、西里著『生物戦部隊731』も、お勧め本です。
なお、西里著『生物戦部隊731』も、お勧め本です。
2013年7月29日に日本でレビュー済み
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人を訪ねるような文章で、タイムスリップしながら、読書している感じがしておもしろかったです。もっと教科書にものせて後世に広く伝えてほしいと思いました。
2014年12月5日に日本でレビュー済み
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オビのコピーに「初めて明らかになる・・・石井四郎 戦犯免責の真相」とあるが、著者が発見した「新資料」が、免責の真相を「初めて明らかにした」わけではない。既刊の研究や、すでに知られた資料を集めたり、石井の故郷を訪ねたり、時間と労力をかけて根気強く調べたことはご苦労であったが、中味に目新しいものはほとんどない。誰しも先行研究の上に、自分のリサーチ結果を重ねていくのであるが、「新資料」といっても、先行研究の傍証に過ぎない。人のリサーチ結果の範囲と自分の発見ないし独自の視点や分析等の区別を明示していないために、歴史本としての価値を損なっている。研究書にはなりえない。「人物伝として構成した方がよかったのでは?」というレビューがあったが、ほぼ同意見である。